ベースボール大の岩の塊を割るとアゲートの結晶が現れるサンダーエッグ。
こちらは割ったサンダーエッグをスライス状にカットしたものです。
サンダーエッグの魅力は何と言っても
茶色い岩の中で自然なブルーに結晶したアゲートです。
特にブルーが濃く出ているものを選んでいます。
サンダーエッグは石を半分に割った半球型の塊が有名ですが
こちらのようにスライスにカットされていると
サンダーエッグの青いアゲートの美しさを堪能することができます。
元は溶岩から生まれたサンダーエッグ。
アゲート化しているものやオパール化したものまで
ブルーやクリーム色の半透明の美しい結晶が固い茶色い岩に包まれており
そのコントラストが面白い石でもあります。
アゲートの渦模様や溶岩の名残のような赤い血潮。
サンダーエッグの名にふさわしい勇ましいカットです。
鉱物名____Thunderegg Agate
サイズ____72X43X05mm
重さ_____186ct./37.2g
石の処理___天然無加工
原産国____アフリカ
アゲートはカルセドニーと兄弟のような鉱物で、岩石や砂礫の間の沈殿物から形成されます。フォッシル・シェルのような貝化石は貝の成分が他の成分と融合してアゲートを形成するように、アゲートは微生物などの媒介や他の成分の置換によって結晶化された鉱物でもあります。アゲートの強い守護力はさまざまな要素の融合や協力によって生まれて形成される鉱物だからからかもしれません。アゲートには渦状のデザインをしたものが多く、護符として愛され、また富や健康をもたらすと言う言い伝えがあるのは、アゲートに周囲の悪い気を封じ込める力があるのかもしれません。
サンダーエッグは流紋岩溶岩の中で生まれ、溶岩の内部にアゲートやカルセドニー、オパール、シリカなど様々な成分が星のような形で形成された鉱物です。なぜ球状になっているのかわからない不思議な石です。北アメリカのオレゴン州にあるRichardson Ranchを原産とし、そのかつての名称である「Priday Ranch」が流通名にもなっています。アメリカ以外にもアフリカやメキシコなど世界各地で産出されます。球のようなノジュール(塊)に形成されたアゲートです。
サンダーエッグという異名は現地のネイティブアメリカンがこの鉱物を「雷鳥の卵」と呼んでいたことから生まれました。伝承では、山の雷神が互いにサンダーエッグを投げつけあい、たくさんのサンダーエッグがオレゴンの高原に落ちたということです。オレゴン州の州の石にもなっています。
自然のブルーが美しいサンダーエッグのアゲート。色だけでなく星の形をして現れるのですからなんとも不思議で面白い石です。原産地のオレゴン州でネイティブアメリカンの伝承があったり、オレゴン州が州の石に認定しているのも、この石の個性の強さでしょう。雷のように激しくきらめく星のような形をして現れるサンダーエッグはその色も形もはっきりしたものは限られてきます。
こちらのスライスされたサンダーエッグは片方が丸くなっていて、元は球状の塊だったのがわかります。星状になるのは内部から外側へアゲートやカルセドニーが染み出した部分が☆のように見えるからでしょう。甲殻のように固い岩に包まれていたのがわかりますが、ノジュールは母岩よりも内部の方が固くなります。内部で形成されたアゲートは固く外側へ浸透することで石全体がさらに強固になっています。
雷という異名を持つくらいですから、自律神経や中枢神経など神経系統に働きかける力があるとのことです。またアレルギーや片頭痛にもよいとされていますが、これらの症状も神経過敏からくるものだとしたら、サンダーエッグの効果はやはり電気が走る神経に作用するのかもしれません。
自律神経失調症という病名が実際は身体というより精神や心の失調で引き起こされているように、神経は精神的な影響をとても強く受けやすいものです。まるでロボットのように人間も電気で動いている部分があり、それは脳や神経系統の指令によってスイッチが入ります。スイッチのオンオフがうまく機能せず、副交感神経の働きがよくないとリラックスすることができません。サンダーエッグのアゲート効果は強力な護符となって持ち主の電気系統を守護するのかもしれません。