大輪のひまわりがにぎやかに集まった
とっても楽しいフォッシルコーラルのルースです。
フォッシルコーラルはよく見ると表面が透明な部分があることが多く
アゲート化した表面から内部の幾重にも重なった
重層的な結晶構造が垣間見えます。
こちらは透明度はありませんが光にかざすと
ルースの縁が少し透過します。
画像よりももう少し黄色いのではないかと思います。
温かみのあるカラフルなルースです。
古い物で億単位の年月をかけて化石化(フォッシル)した
珊瑚(コーラル)のルースです。
菊の花びらのような模様の一つ一つが珊瑚なのです。
珊瑚というと竜宮城にあるような
赤い枝を生やしたものを思い浮かべますが
こちらは岩肌を覆うように自生するタイプの珊瑚が石化したものです。
鉱物名___Fossil Coral(化石珊瑚)
サイズ___36X24X5mm
重さ____32.4cts./6.5g
石の処理__ナチュラル
原産地___アフリカ
珊瑚にも様々な種類があって、こちらの石は「キクメイシ(菊目石)科サンゴ」や「六放サンゴ類」という種類の珊瑚が石化したもののようです。珊瑚はもともととてもカラフルな色彩を放つ海の無脊椎動物で、その記憶そのままにプリントされたかのように石化したものはまるで菊やひまわりを想わせるような美しく咲いた花になっています。
古代世界に棲息していた様々な生物や動物。樹木や動物の骨、貝、珊瑚などが地層に埋もれ、地層の成分と混じり合い石化したものも、やがて鉱物の一つになって行きます。
そのような長い時間をかけた古い化石は鉱物と変わらぬ古い記憶を内包していて、原始地球の強いエネルギーを持つと考えられています。
フォッシル・コーラルは菊の花のような模様が似ているせいかもしれませんが、和風のイメージがありますね。どこか郷愁を誘うような、懐かしい感じがするのは、日本人がもともと海からやって来た民族だからかもしれません。
昔の日本では娘や孫娘のような女の子への贈り物として、珊瑚や真珠のアクセサリーが贈られました。珊瑚は強い生命力を持つ生物です。また法螺貝や帆立貝は、山伏やカソリックの巡礼を導き守護する必須アイテムで、それはシェルのような海の産物に強い霊感と守護力あると信じられていたからです。珊瑚が古くから女の子への贈り物とされていたのも、そのきらびやかな装飾だけでなく、海の力と生命力が強い守護となると信じられていたからかもしれません。
フォッシル・コーラルを眺めているととても幸福な気持ちが溢れてきます。持ち主に大海原で花咲く珊瑚のような楽観性を授けるでしょう。また、曼荼羅や車輪のような珊瑚の模様は、輪廻転生のような何らかのサイクルや永遠性のようなものを示していると思います。
3月はまだ海は眠っていて、海が温かくなるのは陸よりも数か月後。海が青くなるのもその頃で、春先はまず貝や珊瑚のような浅瀬の生物たちが陸で植物たちが芽を出すようにムクムクと動き始めるのかもしれません。なんだか春先は貝や珊瑚のような海の生き物たちがとっても元気な気がします。