鮮やかな赤いインクルージョンが楽しい
レピドクロサイト・イン・クォーツです。
ファイヤークォーツとも呼ばれていましたが
最近はゲーサイトと混同され
ストロベリークォーツと呼ばれることも多いようです。
難しいですね(^^ゞ
赤く炎のように輝くレピドクロサイトだけでなく
キラキラとした雲母(マイカ)も入っているように見えます。
コフィン(棺)型にカボションカットされた珍しいルースで
今でも棺に土葬で埋葬する欧米などキリスト教圏で見かけるカットです。
棺というと死のイメージですが
見えない世界へ旅立つ舟、という意味もあると思います。
長じて意識下や潜在意識へのアクセス、というメッセージかもしれません。
棺のように立体的にカットされ傷もなくきれいに研磨されています。
赤いレピドクロサイトによって暗いイメージにならず
燃えるような華やかなルースです。
鉱物名____Lepidocrocite in Quartz(鱗鉄鉱入り水晶)
サイズ____21X13X07mm
重さ_____13.5cts.
石の処理___天然無処理
原産地____ブラジル
水晶の中に赤色の針状や繊維状で現れることが多いレピドクロサイト。同じように針状になって現れるよく似たゲーサイトは同質異像のお仲間で、アメジストのようなクォーツに一緒になって入っているので見分けることが困難なほどです。両方ともスーパーセブンの七つの要素に当たります。
ギリシャ語で鱗(うろこ)を意味する「lepidos」と繊維を意味する「kroke」からレピドクロサイトと名づけられました。鱗というより鱗粉のようなレピドクロサイトのインクルージョンがその名前の由来かもしれませんね。
前進、変化を促し持つ人の人生に多様性をもたらすと言われています。古くは呼吸器系の病気や血液や背骨の不調に用いられたと言われています。
クォーツの中のレピドクロサイトはとても赤く水晶の中で響いて見る者に強く訴えます。スーパーセブンの魅力はアメジストやカコクセナイトだけでなく、なんといってレピドクロサイトの赤いインクルージョンが石をとても華やかに、印象的なものにしています。レピドクロサイトはインクルージョンとして現れたとき、訴えかける力が強い石だと思います。紅一点という言葉がありますが、一点ではないけれど、他の鉱物の成分に混じって一際存在感を放つ石なのかもしれません。
赤は血液も表しますが、クォーツの中のレピドクロサイトを見ているとまるで顕微鏡で血小板やヘモグロビンなどミクロの世界の血液や細菌を見ているようです。コフィン型のカットは人が入る棺であり、そのまま人の形、BODYを示唆しているようでもあります。BODYは死体という意味もあるんですけれども、赤く包まれたレピドクロサイトのルースは人体という意味の方が強いかもしれません。まるで身体の内側の赤い世界、命の炎を閉じ込めたような強さと美しさに満ちたルースです。