正立方体の結晶を持つパイライトの母岩付き原石です。
細かい金色の結晶が母岩に現れたタイプ。
母岩部分にも結晶化していないパイライトの成分が見えます。
大きく結晶すると立方体のまるで人工的な結晶を見せるパイライト
こちらは母岩の上でクラスター化しています。
触ると金属の匂いが強く、パイライトの成分を実感出来ます。
保管の際は他と分けたり何かに乗せたりするのがよいでしょう。
プラチナのようにクールでメタリックなゴールドのパイライト
黄色よりもシルバーに近い輝きをしていますので知的で気品があります。
母岩の白さもまるで地中海の岸壁のようで、この地域の乾いた白い土壌を思わせます。
Pyrite(黄鉄鉱)
43x38x17mm
32.4g
Boccheggiano, Tuscany, ITALY
※クリックポスト(190円)
パイライト(黄鉄鉱)は鉄と硫黄からなる硫化鉱物の一種で、六面体、八面体などの立方体に結晶しやすく、粒状や塊となって集合体をなすことが多い鉱物です。パイライトの「パイ」はギリシャ語で火を意味し、「きつく握りしめると火傷をする」と古代ギリシャの書物には書かれているようです。
強い保護力で持つ人を危険から護り、意識を高める働きがあると言われています。キュービック・パイライトの主な産地はスペインで単一の立方体のみの結晶や、大きさの違う立方体が複数重なったマルチプルキュービック・パイライトも発掘されます。金と間違えられることから古来より「愚者の金」と呼ばれるそうです。
愚者の金と言われますが、実際のゴールドよりもインテリジェンスを感じさせるパイライト。ゴールドよりもプラチナやシルバーのように落ち着いた輝きのため、理性的でシャープな印象を与えます。地中海の石灰岩のような母岩がよりこの地域の古代から続く文明のロマンを感じさせます。ローマやギリシャなどの遺跡からも発見されており、古代より他の金属と共に文明を支える鉱物の一つであったようです。磁鉄鉱や赤鉄鉱がなければその代わりに黄鉄鉱が鉄の鉱石の主役になっていた可能性もあるそうです。
とても魅力的なので産業用としてのみ使用されるのはあまりにも惜しいパイライト。ゴールドのように見えますが鉄なのです。人の健康にも鉄分が必要ですが、地球も多くの鉄から成り立っています。文明は鉄によって作られて来たように、鉄には文明や産業を支えるようなスケール大きな創造性を形にさせる底力や現実的な思考によってアイディアや物事を形にさせる、具現化させる働きかけをするように思います。