リンコネラとはカンブリア紀に生息していた古代生物で、貝類によく似ていますが貝ではありません。
海の生き物ですが、
腕足類と呼ばれる種族に属し、現生では希少となっています。
こちらはカンブリア紀から後のジュラ紀からヨーロッパで棲息していたリンコネラです。
貝によく似ているけど分類上は貝ではない生き物、といった感じです。
古生代を通じて繁栄したグループなのに現生ではほとんど見ることがない
アンモナイトによく似ているかもしれません。
栗のようにコロンとした形とマロン色のビジュアルはまるでモンブランのよう(^^ゞ
多分生きていた時は海中の貝のように生生しい姿のはずですが
長い時を経てまるでスィーツのように甘さのある愛らしいビジュアルに変化しました。
扇のように開いた見事な外殻
硬く4cm四方の大きさなのに40g近くありますので、重さもある方です。
大理石のような美しいベージュとユーモラスなルックスに気持ちがほっこりします。
Fossil Rhynchonella(腕足動物の化石)
38x33x30mm
40g
ジュラ紀
Verdun, France
・普通郵便(200円)、追跡付(360円)
リンコネラは腕足類の一種で、二枚貝によく似た腕足類ですが、二枚貝が左右対称に殻を持つのに対し、腕足類は背と腹に持っています。腹と繋がる背の部分からは茎が生えているため、中心から扇が開いたような、花が開いたような植物にも似ています。
カンブリア紀の地球上で繁栄したグループで、現生類では大変希少。生きている化石と呼ばれます。
カルシウムなどの内部の成分が結晶化し石化しています。
海の化石は悠久の時を経てうっとりするようなビジュアルだけで十分に魅力的ですが、古い海の記憶と化石となった地中の陸の記憶が詰まっているように見えます。深い海の記憶と深い土の記憶を有している海の化石には抗いがたい魅力があります。
リンコネラというネーミングもかわいくて、つい「リンコネラちゃん」と呼びたくなってしまうのですが扇のように立体的に広がった形は、シドニーのランドマークであるオペラハウスの建築を思い出します。海の波の形がそのまま形になったような、波のような翼のような殻を持つリンコネラ。土気色したものも多いですが、フランスではこちらのようにアイボリー色に美しく化石化したリンコネラが発掘されています。
あらゆる角度から撮ってもどれ一つとして同じ形ではないことに驚きます。一枚一枚の画像がまるで別の物体のように異なる形をしています。これが曲線によって生まれる造形が見せる世界なのでしょうか。液体のような流動体のようにも思えます。