レッドヘマタイトのファントム
キャンドルクォーツになっています。
こちらは二年前に入荷したもので、ずっと在庫に眠っていました。
クリアなポイントに見事なレッドファントムを手放したくなかった思いと
頭頂に欠損があるので、どうかなあと思ったのですが、赤いキャンドルはクリスマス・シーズンにぴったりかもしれません^^
最近アフリカのクォーツが気になってまして、特にコンゴやザンビアなど
ケニアドームのある大地溝帯沿いにある地域の石を集めています。
在庫を調べた所、こちらのコンゴ産のポイント水晶があることに気がついたのでした。
モンドクォーツも大地溝帯から生まれた水晶です。
ファセットには鱗状のビシナルフェースと呼ばれる、成長線ならぬ成長丘が見られます。
ナミビア産のレッドファントムにもクリアなレコードキーパーなど
メタフィジカルな石が多かったです。
過去の出品をチェックしてみますと、大きなウィンドウを持つコンゴ産のシトリンなど
大地溝帯の水晶はとてもメタフィジカルな石が多いんですね。
欠損があるため、お買い得にさせて頂いております。
水晶の透明度が高く、見事なレッドファントムをご覧いただけます。
尚、ナミビア産のレッドファントムは、レピドクロサイト・イン・クォーツとして入荷しましたので、そのように販売しておりましたが、レピドクロサイトではなくレッドヘマタイトであると判明したため修正いたしました。
レピドクロサイトもヘマタイトも鉄が酸化したもので、近い成分の石ですが、レピドクロサイトととしてご購入された方には大変申し訳ありませんでした。
Hematite in Quartz(赤鉄鉱入り水晶)
71x33x32mm
90.6g
Katanga Copper Crescent, Congo
ヘマタイトは最も重要な鉄鉱石と言われ、不透明で金属光沢を持ち、黒やシルバー、赤褐色、赤色など色も様々です。水晶内部のコロイド状では赤くなり、外部にあると黒くなり、鉄のように黒光りします。結晶面が明らかで光輝くものはSpecurarite(鏡鉄鉱)とも呼ばれます。
ヘマタイトの"hema"は、ギリシャ語で血を意味します。紀元前のアッシリアでは宝石として用いられた時代があります。火星に関する象意があり、血液に関する治療に用いられた歴史があります。
赤は血液も表しますが、まるで血液のように赤いインクルージョンは、血行や心臓に働きかけるような気になります。
こちらを先に販売していれば、ナミビア産のレッドファントムがレピドクロサイトではなくヘマタイトだと気づいたかもしれないと思うと一体何を勘違いしたのだろうと思います。石の成分的なことよりも、石の産地や石が運ぶイメージに価値を見出していますので、ご理解いただけたらと思います。
こちらのレッドファントムは、ファントム(幻影)というより、独立した赤いポイントが水晶内部にあるように見えるほど、はっきりと形成されています。アフリカらしいとても力強い赤いクォーツですが、ファセットにはどの面にもビシナルフェースと呼ばれる成長丘が表れており、ただ単にパワフルなクォーツというだけでなく、どこか示唆的な、語りかけるような性質もあるような気がします。
まさに灯をともしたろうそくのようなキャンドルで、柱面の角にまた柱のようなポイントが形成されており、エレスチャルのような趣もあります。アフリカの広大な夕陽のような、日暮れ時がよく似あいます。