白い骨のようなペトリファイドウッド
木化石、珪化木です。
長い年月を経て化石になった木の枝。
フォッシルウッド、ペトリファイドウッド・リブスとも呼ばれます。
もともとが木の幹や枝だったりするので、茶色い色をしたものがほとんどですが
こちらのように白く化石化したものはまるでアンティークのような美しさ。
表面はシリカ化によって純白のように白く覆われ、石灰質になっています。
触ると石灰のような白い粉が落ち、薄らと付着します。
上下は軽く研磨されており、内部の石化した部分、恐らくアゲート化している部分がきれいに見えます。
こちらは化石の業者さんよりお譲り頂きましたので、原産地や学名が詳しいです。
まるで動物の骨のような木枝の化石
一億年以上も昔の地球の記憶です。
天然石としてだけでなく、化石標本でもある
コレクターズアイテムです。
Petrified wood Limbs, Araucaria(珪化木、ナンヨウスギ)
34x33x23mm
37g
Ankondromena, Madagaskar
三畳紀(約2億5,000万年前〜1億9,900万年前)
珪化木(ペトリファイドウッド)は古代に土砂などに埋もれた樹木が長い年月を経て化石化したものです。形はそのままで化石化の過程で置換によって成分が入れ替わり、シリカ(二酸化ケイ素)化して石英や水晶のように固く石化しました。同じく地中に埋もれた植物によって出来る石炭と同じ地層で発掘されることが多いようです。石化していますが元は木の組織なので、衝撃には弱いようです。
世界各地で発掘され、木目を残し内部がクリアに石化したものは観賞用として人気が高く高値で取引されます。ヒーリングとしてもグラウンディングに最適と言われています。太古の樹木によって出来ていることから、瞑想ツールにも利用され、地球環境への配慮や調和を意識する気持ちを促します。
グラウンディングや気持ちの安定によいと言われる珪化木。過去との繋がりを蘇らせ、過去の記憶を思い出させるとも言われています。過去への回帰はフォッシルウッドだけでなく、フォッシルシェルなど化石系ならではと言えるでしょう。
木の皮のディテールが白く化石化したことによりその仕組みや繊細さがかえって露わになっている気がします。まるで地層が積み重なるように薄い表皮が幾重に重なった木の生命の記憶。有機的なフォルムを持ちながら無機質な存在へと昇華しまるで芸術品のような崇高さを帯びています。
有機物が土に還り、骨組みだけとなった化石は、海の化石も陸の生物の化石も、生が消え死を過ぎて魂だけが残っているような不思議な穏やかさがあります。そのシンプルな佇まいは生の煩わしさを忘れさせ、とても大きな癒しになります。