透明度の高い良質な水晶が採れるヒマラヤ産の水晶
ミドルサイズのセルフヒールド水晶です。
まるで美術品のような輝きと気品。
ポイントの裏面の欠けた部分が再結晶化されており、鏡のように透明で平らな表からその結晶を見ると、まるで荘厳なシャンデリアのような光景が現れます。
柱面はカテドラル化しており、ヒマラヤ水晶らしい浅くデジタルなレッジ。
根元はヒマラヤの雪のように白く、石にピュアな輝きを与えています。
ヒマラヤ水晶はカテドラル水晶が珍しくありませんが、セルフヒールド水晶はカテドラル水晶のまた別の形態だと思います。
セルフヒールドは、広義の意味でカテドラルでもあるんですね。
柱面や根本の剝離面が隆起してセルフヒールドされるのは、成長し終わった、または成長途中の水晶のファセットや柱面が隆起しカテドラルとなるのと同じ働きによるものだと思います。
末端に複数のターミネーションを持つETクリスタルは、カテドラルでもありますから。
なので、セルフヒールドクォーツは、カテドラル水晶でもあり。
その癒しの力が水晶に新たな知性、自発的な作用を促していて、それは石の知性でもあると思うのです。
カテドラル水晶が宇宙のコンピューターと呼ばれるライブラリークォーツなのは、成長が一段落した水晶がまた隆起する、内側から生まれる行動が、石がある種の知性を持ち始めた瞬間でもあるから、ではないかと思います。
それが宇宙からのエネルギーや地殻変動など、何かに反応した結果だとしても。
柱面の完成されたようなデジタルな輝きと裏側の傷跡を癒した生々しいセルフヒールドの対比。
高度に発展した現代社会に生きる私たちとよく似たものがありますね。
とても手のひらに収まりのいい形とサイズのヒーリングクリスタルです。
Clear Quartz, Rock Crystal(水晶、クリスタル)
91x42x35mm
149g
Tipling/Ganesh himal, Nepal
インド亜大陸がユーラシア大陸にドッキングして生まれたヒマラヤ山脈。その激しい造山活動によって生まれたのがヒマラヤ水晶です。地中の亀裂(ベイン)に染み込んだ石英から生まれる水晶は、小さなポケットが多く、一度にたくさん採れません。ヒマラヤ水晶は様々な形をした個性的な水晶が多いのですが、違うベインからは異なる形の水晶が発掘されるためだとか。そのため、バラエティに富んでいてユニークな形が多いのでしょう。
透明度の高い水晶だけでなく、クローライトを含んだガーデンクォーツや酸化鉄を含んだピンククォーツも発掘されています。ボルテックス(渦)を巻いているクラスターなど珍しいクラスターもあります。
産地のガネーシュヒマールは、近郊の産地も含み、透明なクォーツはネパールのTipling、クローライトが入ったものはLapaなどネパール産で、ピンククォーツはインドのパールヴァティ渓谷のマニラカンやマニハール産だそうです。
カテドラルからのセルフヒールド、もしくはセルフヒールドからのカテドラルがとても魅力的なヒマラヤ水晶。セルフヒールドは、石の持つヒーリングの力が最も表れた部分です。欠損部分に起こるためポイントとしての完成度は落ちるかもしれませんが、再結晶しようとする意思のある石ですので(シャレではなくて・笑)、ヒーリングクリスタルとして一般的な水晶よりもスピリチュアルなエネルギーが強い石だと思います。これは自由自在な形を持つモンドクォーツにも見られます。
石自身が医師として(シャレではなくて)自らを癒そうとする力が、そのまま私たちの癒しの助けになるのでしょう。こういう石は不思議とヒーリングツールにぴったりなサイズや形で現れ、まるで看護婦のように寄り添ってくれます。とても女性的なのは、ヒマラヤ水晶自体がしっとりとしたフェミニンな性質があり、水のように癒しの力が強いのもありますが、傷ついたものを癒そうとする生粋のヒーラーとしてのセルフヒールド水晶の性質も大きいのではないかと思います。
また、柱面から覗くように反対側のセルフヒールドの結晶の輝きを見るのも、マニアックな水晶の楽しみ方。ヒーリングだけでなく、彫刻のような美しさです。