「聖母マリアのガラス」と呼ばれるセレナイト。
こちらは珍しい?標本タイプの結晶です。
ガラスのように大きな原石が多いセレナイト
水晶ポイントのようにファセットを持ち、タントリックツインのように根元が一つになっています。
中の結晶が切子のように入っていて、きれいな虹がポイント内部を走っています。
透明なのですが、実は青い輝きを持っているのですね・・・
ひんやりと冷たく、水晶とはまた違った硬質さがあり、先端や辺はナイフのようにシャープです。
密度がギュッと詰まって小さく結晶したような質感。
コロンビアレムリアンのようなクリアな条線もまるで水晶のようです。
高品質なセレナイトはメキシコのナイカ産が有名ですが、去年ブラジルのミナスでも大きな結晶のセレナイトが発掘されたようです。
透明度はブラジル産も負けていないです。
Selenite(石膏、ジプサム)
45×19×9mm
10.2g
Minas Gerais, Brazil
アクリルベース付
セレナイトはジプサム(石膏)の中でも無色透明なものをいいます。石膏は地球上でたくさん産出される鉱物ですが、無色透明のセレナイトは硬度が2以下しかなく、柔らかいため加工品には不向きな石でもあります。そのため、アクセサリーとしてよりも、タワー型の置物やタンブルとして商品化されているものが多いです。砂漠のバラとよばれるデザート・ローズも同じジプサムの一種です。
水や油などに耐性がなく、あまり素手で触らない方がよい石です。月の女神セレーナを意味するセレナイトは、無色透明な美しさと効能の高さで人気のある石でもあります。産地はモロッコやメキシコなど、乾いた土地で採掘されています。
ガラス技術がなかった時代のヨーロッパでは、教会の窓ガラスなどに利用され、「聖母マリアのガラス」と呼ばれていました。
女性の月経時の体調不良など、ムーンストーンがよく勧められますが、さらに上を行くのがこのセレナイトです。両方とも月を意味する名前がついているのは、やはり月経に作用するような女性的なエネルギーを持つからでしょう。
セレナイトはとても硬度が低いのですが、それ故持ち主のエネルギーに浸透しやすい石でもあります。月経時の体調不順や頭痛や生理痛にもよく効きます。下腹部の痛みや腰痛にもいいですし、体の緊張を解きほぐす力があるので頭痛や痛みを和らげるのに効果的です。
優れたヒーリングツールのセレナイトですが、結晶もとても美しく気品があります。原石のセレナイトのような親しみやすさや柔らかみはなく、より硬質で水晶に近い硬さがある分、ジュエリーのような強い輝きがあります。こちらはヒーリング用ではなくコレクション向きです。