メキシコのベラクルス産のアメジスト・ポイント。
両剣になっていて、お尻の母岩付きの方は複数のポイントを抱えるETクリスタル。
カテドラル状になっています。
世界一美しいアメジストと呼ばれるのは、宝石のような輝きのせいかもしれません。
薄っすらと広がるラベンダー色と、透き通る透明感。
水入りではないのですが、まるで水入りかと思うほどのみずみずしさ。
表面の照りが強いので輝きも強いです。
ベラクルスアメジストは、先端がビビットな紫で内部が白くなりがちですが、こちらは透明です。
また、紫色のファントムが出来ています。
ファセットはどの面も大きな窪みが広がって不思議なマークを作っています。
柱面のレッジもとても繊細で、高級感のあるベラクルスアメジストです。
AMETHYST
49x18x17mm
22.6g
Veracruz, Mexico
鉱物の形成の過程で水晶が紫色になったものが紫水晶=アメジストです。この紫は天然の放射線の影響だということが近年発見されました。アメジストは水晶系の中でも複雑な構造を持つため、結晶の割れやクラックなどが目立つものが多いですが、それがまた本物のアメジストの証拠でもあります。パープルの色が濃いほど貴重で、熱処理をすると黄色になりアメトリンやシトリンと称して流通していたりします。
ブラジルのミナスジェライス産、メキシコのベラクルス産、ナミビアのブランドバーグ産が主に美しいアメジストが産出されるとして有名な産地です。
古代より多くの宗教で紫は高貴な色として見なされていたため、アメジストも同様に高貴な人々に愛されて来ました。
ベラクルスアメジストの美しさはほんのりと全体に広がる藤色のせいかもしれません。そして水晶自体のクオリティの高さ。輝きや照りが一級品の水晶と遜色がありません。メキシコ湾内海に面するメキシコのベラクルス。火山帯のこのエリアでは美しいグリーンのターコイズや真っ赤なクレイジレースアゲート、情熱的なファイヤーアゲートなどいかにもメキシコらしい野性的な石が採れますが、ベラクルスアメジストのようなスピリチュアリティのある繊細なアメジストが採れるのも驚きです。
まるで包み込むような慈愛の色の紫。自然放射線の影響で水晶に色が付いたものと思われますが、こちらのベラクルスアメジストのようにたとえ色が付かなくてもハイクオリティの水晶だったろうと思います。高次元や天上界の石にふさわしい響きを持つベラクルスアメジスト。美しさが霊性の気づきを促す稀有な輝きです。