こちらは2021年に新たに出て来たパキスタンのファーデンクォーツです。
ファーデンクォーツですが、両剣水晶のクラスターとしてもクォリティが高く、ファーデンよりもクォーツのクラスターの美しさが際立ちます。
最近両剣水晶に注目しているのですが、ファーデンは両剣なことが多いんですよね。
両剣水晶が横に重なって、その中心部の白いインクルージョンが縦に繋がっているのがファーデンクォーツ。
ファーデンの白さと珍しさが目を引きますが、クォーツに透明感があり、クラスターの成り立ちも独特だと思います。
こちらは非常に珍しい大きな平たいプレート状に結晶したファーデンクォーツ。
中央にファーデンの細い白い糸が貫いています。
よく見るとファセットの方にも白い線が通っていて、これだけ大きな一枚プレートに結晶するには、元は二つの水晶だったのが一緒になって一つになったのかもしれません。
まるで飾ってくれと言わんばかりに直立し、底面は白いミニクラスターがひしめいています。
クラスター部分は小さなポイントの集合で、研磨されているわけではありません。
ファーデンクォーツでもこんなに大きく平たいポイントは珍しいのではないでしょうか。
特別なコレクションだと思います。
通常のクラスターでは見られない、個性的な形を作るのもファーデンクォーツならでは。
透明度も高く、反対側が見えるほどです。
ファーデンクォーツを出すのは3年ぶりなのですが、両剣水晶に注目してたらたまたま今年新たな産出があったのは、不思議な縁を感じます。
Faden Quartz, Crystal
81x58x23mm
136g
Kharan District, Balochistan, Pakistan
ファーデンクォーツは、クリスタルの一種で変成岩の裂け目から発見されます。白い糸のような繊維状のインクルージョンががクォーツの中に混入しており、水晶の破片によって生まれ、癒しの力を生んでいると考えられています。Fadenはドイツ語で「糸」を意味します。水晶と同じ硬度を持ちますが、欠片状に結晶しているため、破片が折れやすくもろいです。ブラジルやパキスタンなどで発掘されます。
ファーデンクォーツはそのビジュアルどおり、「結合の石」とされています。ヒーラーとヒーリーなど繋がりたい誰かと繋ぐ力があるとされています。ファーデンクォーツの構成が、平面の結合により立体となっているように、肉体とエーテルとの結合をサポートすると言われています。
ファーデンクォーツがいくつもの平らな面が繋がっており、またそのそれが糸状の繊維によって連なっていることから、ヒーリングにおいても神経系統、筋肉繊維や関節などの不調に対して癒しの力があると考えられています。
ファーデンクォーツはファーデンは、まるで神経、筋肉繊維のような糸状のシュレッド(Faden)のようです。水晶ポイントという骨やパーツに対して、繋ぎ止め連鎖させるように、水晶同士を結び付けます。
ファーデンがなければ、クラスターはそれぞれ上を向き、縦に伸びていたはずだろうに、ファーデンの作用で横に成長し、水晶同士が密着し重なりあい、時には一つになって大きなポイントを作っていることもあります。なぜこのような作用が生まれたのか不思議なのですが、インド大陸がユーラシア大陸にドッキングして出来た地層の歪みのあるパキスタン南部で発掘されています。
いくつものポイントが密着し結合し、様々な形状のクラスターを作るファーデン・クォーツ。アイディアや計画などを実現化させる、具体化させる、貫き通す、などのスピリチュアルな意味を持つと言われています。