ジェムシリカと言えば米国・アリゾナ州やペルー産が名産地ですが、アフリカのコンゴもクリソコラやシャッタカイトなどハイクオリティな青い鉱物が採れます。
こちらもコンゴ産のドゥルージーなクリソコラ。
母岩のクリソコラの間でジェムシリカの結晶が出来ていて、ミルフィーユのようにジェムシリカがクリソコラに挟まれています。
クリソコラのブルーも本当にきれいで...
ペルー産のジェムシリカに勝るとも劣らないジェムシリカがコンゴにもあるとは驚きました。
実はドゥルージーが一番よく見える部分は、母岩に覆われていたのです。
商品アップ前にぱりんと剥がれてこんにちは。
また撮影し直しましたが、キラキラがよく見えるようになってこの石の美しさがよりわかりやすくなりました。
それを伝えたかったのかなと思います。
女神らしいフェミニンな雰囲気はジェムシリカらしいです。
男性的なワイルドさや強さを感じさせる石が多いアフリカの鉱物で、こんなにも繊細な女性らしさのある鉱物を見るのは久しぶりな気もします。
Gem silica, Chrysocolla
64x46x28mm
78g
Congo
クリソコラは銅鉱床にマラカイトなどの他の鉱物を伴って産出される混合鉱物です。硬度が低いため、ターコイズのような強化処理が施されますが、クォーツが入ったものはその必要がないため、品質のグレードがアップします。特に宝石質の美しさを持つものはジェムシリカと呼ばれ高く評価されています。
クリソコラの名前の由来は、ギリシャ語で「金を繋ぐ石」という意味です。その名の通り、繁栄、幸運、仕事の成功を象徴する石とも言われます。これまでターコイズが担っていた役割の一部が、クリソコラに移って来ているとも言われています。
孔雀の羽根にその模様が似ていることから和名で「孔雀石」と呼ばれるマラカイト。ルースのデザインも強烈ですが、鉱物はもっと毒々しく、ブドウの房のような塊の結晶や大輪の弧を描くような結晶が見られます。鮮やかな色彩を持つため顔料(岩絵具)に古くから利用されています。水や汗に弱いため、水浄化は適しません。
古代エジプトではクレオパトラがマラカイトの粉末をアイシャドーに使っていたとか。クレオパトラのあの濃いアイシャドーはマラカイトのグリーンだったのですね。化粧の意味だけでなく、目の周りにマラカイトを付けることで洞察力を養うという意味もあったそうです。
Stone marbleではクリソコラやジェムシリカをずっと推しています。一口に女性性と言ってもいろんな性質のものがあり、ピンクや赤の肉感的なものに対して、クリソコラやジェムシリカのブルーは、女性性の知性の部分を司っているように思います。
21世紀は女性性の知の時代。20世紀に興ったフェミニズムが浸透し成熟して行く過程にあると思います。Stone marbleではクリソコラ・オン・クォーツもたくさん入荷していますが、ポイントの男性性とクリソコラの女性性で、男性性と女性性の統合を意味します。どちらも一人の人間として内面のバランスを安定して保つには欠かせないものです。またこの統合は個人だけでなく、あらゆる文化や社会変化にも今後投影されて行くと思います。