ペルー産のクリソコラ・オン・クォーツ。
2019年11月にペルーのTentadora mineという鉱山で発見された新種のクリソコラ・クォーツです。
ペルーはジェムシリカの産地ですが、ジェムシリカはクリソコラにクォーツが染み込んだもの。
こちらはクォーツのポイントにクリソコラが共生したものです。
クォーツもクリソコラも結晶のまま、ジェムシリカのように浸食せず共生している非常にレアな鉱物。
クリソコラは硬度が低くて原石は脆いのですが、クォーツが染み込んでいるせいか、脆さはなくなりとてもしっかりした結晶です。発色も素晴らしい。
鉱物学的にもとても貴重なコレクションになります。
クリソコラの癒しの力がクォーツの響きによって倍増されるのか、私はすっかり虜になってしまいました。
クリソコラはブルーグリーンの石なのですが、女性性がとても強い石で、ジェムシリカやクォーツと共生しているとさらに強く感じます。
クリソコラだけでなく黒いテノライトもびっしり。
根元に二つのミニポイントのクラスターにも粒状に結晶化したクリソコラが見られます。
クリソコラ・オン・クォーツはテノライトとの共生が多く、野性味溢れています。
この石に新しさを感じるのは、これからのテーマである男性性と女性性の統合があるのかもしれません。
また、海(青)と陸(黒)、知性(青)と野性(黒)の統合もある気がします。
Chrysocolla, Tenorite(黒銅鉱), Quartz
58x40x20mm
28g
Tentadora mine, Julcani district, Angaraes Province, Huancavelica, Peru
ジェムシリカはクリソコラやマラカイトに珪酸(シリカ)成分であるカルセドニーやクォーツが染み込んで強度が硬化されたものをいいます。カルセドニーが染み込んでいるものはクリアでアゲート質になります。クォーツ化したものはより硬度が高くなります。
それぞれ「クリソコラ・カルセドニー」「クリソコラ・クォーツ」などとも呼ばれ、ジェムシリカはその中でも宝石質の美しさを持つ特別な石を指します。
ジェムシリカはアリゾナやペルーなど現在のところアメリカ大陸でしか採取されていない希少石です。類似した天然石に同成分の複合石であるクォンタムクアトロシリカがあります。石の定義や解釈は発掘現場と流通市場によって異なることもあります。
2020年になるタイミングで登場したクリソコラ・オン・クォーツ。ジェムシリカと違ってクォーツとクリソコラが結晶のまま独立していますが、この二つの成分の共生という意味ではジェムシリカと同義です。ブログでも書いてますが、ベリーズの青から、癒しの青の時代を直感したのですが、そのブルーにクリソコラのブルーも含まれている感じがします。
クリソコラ・オン・クォーツになぜ強烈に惹かれたのか最近ようやく納得行くようになりました。この石はクリソコラ=女性性、クォーツ=男性性の統合の石であり、これからの時代のテーマを象徴している石でもあります。異性に対しても、またLGBTのような関係性においても、私たちの内面に抱えている逃れられないテーマで、この石に出会うことによって、精神的に女性性男性性の統合を課題とする関係性が運ばれることになると思います。もしこのテーマに自分自身で意識的になった時、この石の本質がクリアになり、強く引き付けられると思います。