ドイツ・グルイビンゲン産のメタリックなアンモナイト。
サイバーパンクっぽいビジュアルが刺激的です。
ゴールドの色が付いている面の方がアンモナイトの甲殻がきれいに残っていますが、ごつごつとしたハードな石化の状態がわかる裏面も迫力があります。
白い部分が石灰のようになって、少し柔らかくなっています。
コスモセラスという種類のアンモナイトは白いアンモナイトになるようです。
ドイツなどヨーロッパのアンモナイトは化石というよりメタル化してて、カッコいいものが多いですね。
産地も魅力だと思います。
アンモナイトは軸の目から回転するように広がった形をしています。
それはそのまま軸を自分の中心に持ち、そこから自分の世界を広げていくイメージをもたらしてくれます。
また化石ですので地中や古代との繋がりが強く、グラウンディングにも最適です。
Ammonite fossil, Kosmoceras Jason(頭足綱、ジュラ紀中期ドッガー)
38x34x16mm
32g
Gruibingen, Germany
アンモナイトはオウムガイ類の化石で、古生代シルル紀またはデボン紀に生息していた生物です。長く地球上に生息していましたが恐竜と共に姿を消しましたがオウムガイは巻貝として生き残っています。オウムガイとよく似たアンモナイトですが、頭足類に属し、殻の中から足が出ています。このため、アンモナイトは貝ではなくタコやイカと同じ頭足類の生物でもあるのです。生息数が多かったのと固い甲殻のため地中で劣化しにくく、出土数がとても多い化石です。
化石化して微生物の侵食や置換により、虹色の遊色が生れたものや螺旋や甲殻の形状ををそのまま残して化石化したものまで、大きさもタイプも実にバラエティに富んでいます。遊色部分を宝石化したものはアンモライトと呼ばれ、高値で取引されています。
アンモナイトの螺旋の形状は遺伝子が二重らせんを描いているように、あらゆる生物の根幹にあるイメージがそのままむき出しになったようなビジュアルです。アンモナイトがかつて地球上に大量に生息していたことと私たちのDNAがらせん状を描いていることはもしかしたら無関係ではないのかも、なんて妄想してしまいます。
地球征服したかのように大量に生息していたアンモナイトが恐竜の絶滅と一緒に姿を消したのはとても興味深いです。恐竜がかつて陸の王者だったように、アンモナイトもその時代の海の王者だったのかもしれません。その時代に頂点を極めた生物は地球のフェーズが変わる時それと共に姿を消すのかもしれない。そう考えると人類の未来が未来永劫続くとは限りませんね。アンモナイトの残存がオウムガイとして姿を留めているように、人類も遥か先にはいつか少数派としての未来が待ち受けているかもしれません。