ショップを始めてすぐの頃、宮崎水晶をご紹介していました。
あれから数年が経ち、現在採掘者の方が宮崎水晶の素晴らしさを全国に知らしめようと宮崎水晶のブランド化が始まっています。
宮崎県の深い森の奥を手掘りで採掘されています。
現地の地主の方に許可を貰った数名しか採掘が許可されておりません。
採掘量が少なく、採掘者も限られているため、非常に高価な石になってしまいました。
しかし、国産水晶でこの輝き、特徴的な形状など、メタフィジカルな示唆に富んだ産地は他にないと思います。
クリオネみたいにクネってますが、双晶タイプの板谷水晶。
とても珍しいのではないでしょうか。
表面にはたくさんのバーナクル。
輝きも強くレッジも見事です。
今回ご紹介するのはミニポイントですが、とても不思議な形の意味深な水晶が宮崎県から発掘されています。
今回お手頃なミニ水晶が多く入荷しましたので、手始めにご紹介させて頂くことに。
初めての方にオススメです。
採掘者による原産地証明書を添付いたします。
Quartz, Crystal(水晶、クリスタル)
31x11x9mm
2.3g
宮崎県西米良村板谷
産地証明書付
原産地の宮崎県は阿蘇山や新燃岳のある霧島の間にある山間部です。常に噴火している桜島やスーパーパワーを持つ阿蘇山などの活火山がある九州はとても地殻変動が大きい地域だったでしょう。水晶のような鉱物は古代に地殻変動があった断層帯で産出されます。九州南部は鉱物に恵まれた地域かもしれません。
宮崎水晶は高千穂町や西米良村板谷など、熊本県との県境の山麓で採れる高品質な水晶です。また大分県との県境になりますが、祖母山も水晶の産地で、大分県側ではまりも水晶が採掘されています。まるで宮崎県を囲うように水晶の名産地が点在するのは、それだけ険しい山地でもあるからです。実は宮崎県は天孫降臨神話にふさわしい水晶の名産地でもあるのです。
クリアで輝きの強い水晶は西米良村板谷(水晶)、不思議な形の水晶やキャンドルクォーツが高千穂や祖母山で採掘されています。またスモーキークォーツやアキシナイトなどの鉱物も産出されています。
日本雛形論では、九州はアフリカにあたり、宮崎水晶はモンドクォーツに当たります。モンドクォーツが人類発祥の地の水晶であることと、宮崎水晶の産地に天孫降臨の神話があることは面白い偶然だと思います。始まりの場所として、とてもクリアで瑞々しい水晶が採れる。これは何の偶然なのでしょう?メッセージ性が強い水晶が多いのも特徴です。
知る人ぞ知る日本の一地方の水晶でしかなかった宮崎水晶。その価値を認め、長年採掘をされていた方がブランドを立ち上げました。昨今の天然石人気を背景に、ちょうどモンドクォーツが世に出始めた頃、宮崎水晶が独自のブランドを持ち始めたのは、面白い現象だなと思います。日本と世界は遠いようでどこか繋がっている。列島の鉱物人気、天然石人気に押されて、その個性やよさが再発見されれば、私たちの意識に呼応するかのように、国産鉱物や水晶もまた新たな石が誕生してくるかもしれません。