希望の石と言われるアップルグリーンが美しいクリソプレーズ。
こちらは母岩ごとカットし研磨したクリソプレーズです。
母岩付きが嬉しいのは、原石っぽいワイルドさがあることと
母岩の入り具合でとても面白いデザインになること。
また母岩の無骨なデザインもクリソプレーズの爽やかな魅力を
より引き立てているように見えます。
こちらはクリソプレーズをトップに置き母岩部分をボトムに分けて
コントラストを活かしたカットになっています。
サイズも品のよいデザインもカボションにぴったりのルースです。
バイオクリソプレーズは乾燥の影響を受けやすいようです。
乾燥すると画像のように母岩部分のスパイダー模様が目立ち
白っぽい部分が増えます。
クリソプレーズの色も薄くなります。
乾燥が目立つときは植物油やベビーオイルなどで保湿をすると
退色や劣化を防げます。
鉱物名___Chrysoprase(緑玉髄)
サイズ___31x18x5mm
重さ____22.5ct./4.5g
石の処理__ナチュラル
原産地___アフリカ
クリソプレーズは緑色のカルセドニーです。同じカルセドニーの仲間でも赤色はカーネリアン、水色のものをブルーカルセドニーなど、色によってそれぞれ名前が付けられているほど古くから親しまれている石でもあります。クリソコラと同様、「金を繋ぐ石」を意味するChryso-とニラを意味するprasonからこの名前が付けられたそうです。
アレキサンダー大王が遠征時にクリソプレーズを身に着けていたと言われることから、勝利に導く石という言い伝えがあります。また古代ローマ時代からカメオのような装飾品に使用され、治療薬としても用いられたと言われています。
不安を和らげ、緊張を緩和する力があると信じられています。そのため、緊張状態から発症するてんかんを防ぐ力があると言われています。
バイオクリソプレーズのBioは「生命」や「生体」「生物」を意味しますが、なぜ母岩付のクリスプレーズがバイオクリソプレーズと呼ばれるのかよくわかりません。恐らく母岩から派生した(生まれた)クリソプレーズという意味か、生々しく生きているクリソプレーズという意味なのでしょうか。このタイプのクリソプレーズがオパールのように乾燥に弱いことを考えると、生ものという意味でのBioというのもあるかもしれません。
母岩付きの天然石はリボンターコイズなど近年増えているようです。世界的に天然石の人気が高まり、石を求める人が爆発的に増えているため、クオリティの高い天然石が減少し高価になっていることも関係あるでしょう。それでも母岩付きのワイルドなルックスはもともとナチュラルなテイストを好む天然石ファンの需要にぴったりだと思います。インクルなどが気になるクリスプレーズも母岩付きだとその色の美しさが引き立てられ、より魅力が増しているように思います。爽やかな季節にぴったりな清々しいルースです。