ロシアのヴォルガ川湖畔で産出されるローカルストーン
アンモナイトの殻の部分がパイライト化し、カルサイトなどが鮮やかに結晶化したアンモナイトの化石の一部。
ロシアのこの地域だけで産出される特産品です。
アンモナイトは腐食によってパイライト化するのが珍しくありませんが、カルサイトの結晶を伴うのは奇跡的。
研磨されて芸術品のように美しいルースが生まれました。
なんてゴージャスなルース!と一目ぼれしたシンビルサイト
結晶が大きいのでサイズが大きい物が多いようです。
また鮮やかな色合いとクリアな結晶を持つものは限られて来ます。
琥珀のように艶やかなアンバーカラーとパイライトのメタリックな輝き。
曲線を描く甲殻部分がユーモラスなのも魅力的です。
アンティークな味わいがコレクションにぴったりの逸品です。
Simbircite, Ammonite fossil
41 x 35 x 9 mm
91.5cts./18.3g
ウリヤノフスク(旧シンビルスク)(ロシア)
アンモナイトはオウムガイ類の化石で、古生代シルル紀またはデボン期に生息していた生物です。長く地球上に生息していましたが恐竜と共に姿を消しましたがオウムガイは巻貝として生き残っています。化石化して微生物の侵食や置換により、虹色の遊色が生れたものや螺旋や甲殻の形状ををそのまま残して化石化したものまで、大きさもタイプも実にバラエティに富んでいます。遊色部分を宝石化したものはアンモライトと呼ばれ、高値で取引されています。
シンビルサイトはアンモナイトの一部がパイライト化し、腐食や置換によってカルサイトなどの結晶が生まれ石化したものです。ロシアのヴォルガ川湖畔の旧シンビルスク(現ウリヤノフスク)で採れる非常に珍しい宝飾品のようなアンモナイトの化石の一部。アンモナイトはアンモライトのようにイリデッセンス部分が宝石化したり、パイライトして形骸化したアンモナイト・パイライトなど様々な天然石に生まれ変わって私たちの目を楽しませてくれます。
メタリックなシルバーのアンモナイトにハニーゴールドのカルサイトを含むシンビルサイト。化石と天然石が融合して生まれたものなので、輝きと色合いでクオリティに大きな差がでるルースでもあります。表面はとても艶やかに研磨され、研磨のクオリティも高いのはロシアだからでしょうか。ロシア産のものは一般的に研磨もとても美しいと感じます。コレクションにも相応しいクオリティとレアルース。産地が限定されてますので、今後の産出量も不明です。機会のある時にぜひ入手するのをお勧めしたい美品です。
非常に個性的な石が採れる広大な土地を持つロシア。鉱山資源が豊富なので二次産物の天然石も珍しいものを見かけます。同じ石でもロシア産だと独特の個性や美しさが生まれるのが見物。色味が濃く深くなるのも特徴でしょうか。またロシア産のものは国外への流通量も少ない気がします。ロシアの石はこちらの既成概念を覆したり新たな気づきをもたらしてくれる出会いになることが多いのが不思議です。石のスピリチュアリティが高く、とても興味深いです。