十字に入ったタイタンルチルっぽいルチルと苔状のガーデンクォーツが共生したルースです。
表面はルチルの十字架、裏面はガーデンが見えるよう研磨されています。
そのため10mm近い厚みを持たせてカットしてあり、全体的にバランスよく膨らみのあるルースです。
ガーデンも内部のインクルージョンで、全体はクォーツに覆われています。
強い光を当てると透明感があるのがわかります。
かなりマニアックなルース・・・ガーデンとルチルの間には白いインクルージョンも
まるで十字架のようにきれいにクロスした複数の太陽ルチルをトップに置き
下部にガーデンが見えるようカットされています。
とても絵画的な、注意深く考えられた構図だと思います。
ルチルの伸びがとてもきれい。十字架にクロスしているのは中々珍しいかもしれません。
土のようなガーデンの中で生えているのでまるでゴルゴタの丘に刺さった十字架のよう
ガーデンクォーツは水晶効果で拡大して内容物を実物よりも大きく見せ、またとても華やかに映し出します。
そのため、上下を御椀のように膨らませてカットしてあります。
Garden Quartz, Lodolite(庭園水晶、ロードライト)
25x18x10mm
30ts./6g
ブラジル産
ガーデンクォーツは主にクロライト(緑泥石)を含むクォーツ(水晶)です。流通名で海外ではLodolite(ロードライト)とも呼ばれます。「lodo」はスペイン語で「泥」を意味することに由来すると言われます。この名の通り、ほとんどのガーデンクォーツのインクルージョンはクロライトの鈍い色をしたものが多く、それが庭園の風景のように見えることから「庭園水晶」「庭水晶」と呼ばれるようになりました。ルチルやレムリアンシードなど個性的なクォーツを産出するブラジルやタイやミャンマーでも良質なガーデンクォーツが産出されています。
霊的パワーと強め、ヒーリング能力を高めると言われています。またルチルクォーツと並んで金運や商売運を向上させると中国では信じられているため、特に中国で人気が高い石でもあります。ルチルと同様、インクルージョンが多いほど価値が高くなります。
ガーデンクォーツの中には水晶の透明度と屈折度が高くまるで水中のように内部が歪んで見えるものを「シャーマニックドリームクリスタル」と呼ばれています。ガーデンクォーツの不思議な魅力は人の霊的な部分にも働きかけるものがあるのかもしれません。
鮮やかな色のガーデンクォーツは加熱によって色を引き出しているものも多いそうです。近年のガーデンクォーツの人気は鮮やかな色味を見せるインクルージョンによるものが大きいでしょう。自然のものでも酸化鉄のような成分は地殻変動による加熱の結果赤く変色したりします。古い時代には水晶の美観を損ねると考えられていた水晶のインクルージョンが今では鑑賞の対象になっているのは鉱物や天然石がより身近な存在になっているからかもしれません。
水晶の中に広がる鉱物の世界。ガーデンクォーツは水晶を通して鉱物のにぎやかな世界を私たちに映し出してくれます。様々な成分が共存し一つの景色を作り上げる。水晶の中にあるからこそ、水晶を通してその響きを伝えてくれるのでしょう。まるで水の中で棲息しているような鉱物たちの景色は竜宮城のように華やかで生き生きとした生命力にあふれています。ガーデンクォーツの癒しの力は鉱物の魅力を水晶がより強く響かせるからかもしれません。