十字架にかけられたキリストの聖痕のようなグリフから、サクリファイスと呼ばれるコロンビア産の水晶です。

コロンビア産に限らずヒマラヤ水晶でも出るようですが、まるで水晶そのものが傷つけられたような
大きな傷を受けたようグリフがサクリファイスと呼ばれるのでしょう。
ファセットや柱面のあるエリアを覆うように表れているのが特徴のようです。
まるで皮膚病のような、虫に食われたような痛々しさです。

グリフは菱形で、そのまんま菱の実のような刺々しさ。
菱形の真ん中に核があって、まるで銃痕や槍で突いた痕のようです。
痛みを感じさせるグリフで、ファセットだけでなく柱面にも表れています。

面白いことにファセットの片方の３面に表れており、もう半分はきれいにしています。
ダイヤ形の小さなウィンドウもあります。

メインファセットはきれいな七角形のダイモンドウィンドウ。

コロンビア産の水晶なので、透明度や輝き、照りやレッジは保証付き。
底面もセルフヒールドされています。

二つの柱面にまたがって大きく斜めに入っている干渉の跡も、傷のように見えてしまいます。


めったに現れないレアストーンなのか、国内外でもほとんど情報がなく、あっても古い物です。
探して見つかる物ではないので、何か感じるものがある方にはこのチャンスをお見逃しなく。




Crystal, Clear Quartz, Rock Crystal（水晶、クリスタル）

78ｘ35ｘ24mm

105g

Santander, Colombia





































コロンビアのムゾーで採れるコロンビアン・レムリアン。原産地のムゾー鉱山はアンデス山脈の東の山脈（オリエンタル山脈）にあり、エメラルドやコロンビアレムリアン、パスウェイクォーツを産出するこの一帯には、シャーマニックな信仰を持つムイスカ族が独自の文化を築いていました。より純度の高いと言われるセンティエント・プラズマクリスタルは、ムゾー鉱山のさらに標高の高いエリアで採掘されるそうです。

サンタンデール県は、ムゾーのあるボヤカ県のすぐ北にあります。南北にオリエンタル山脈が貫き、コロンビアレムリアンのような純度の高いハイクラスな水晶が採れるようです。

南米北部、アンデス山脈の北と東にあるペルーやコロンビアにも引かれるものがあります。センティエント・プラズマクリスタルに「シリウス・グリッド」が組まれているように、この辺りもシリウスのサインがあるのかもしれません。




入荷したのは三ヶ月前なので、早めにお出ししているのは、今この石が何か訴えかけて来るものがあるのかもしれません。南米大陸はスペイン・ポルトガルによって征服され、カトリックの影響が今でも色濃く残る土地。コロンビアと言えばコロンブスが由来ですが、今BLM運動が盛んなアメリカでコロンブスの銅像が倒されているのをみると、コロンブスの征服によって虐殺や疫病などで多くの犠牲者を出したアメリカ大陸で、サクリファイスの痛みが蘇るような、人類のトラウマが表面化したような現在を生きているのを感じます。

BLM運動は遠い国の出来事ではなくて、今この時この瞬間にかつてない人種間の抗争が起きるのは、個人レベルでも過去の出来事やルーツに対して再認識させられる時期なのかもしれません。私たち人類は皆アフリカの黒人を祖先に持つのですから、全く無関係とは思えません。聖痕の印を持つクリスタルは、自らのルーツや封印されたトラウマと対峙する心の旅のお供になってくれるでしょう。

自分の中で何が犠牲になっているのか、何を犠牲にしたのか。そんな自問自答を助けてくれる気がします。