実は初出品のアルプス水晶。
モンブランのスモーキークォーツです。
好き嫌い以外は有名どころはほぼカバーして来たように思うのですが、アルプス水晶だけは恐れ多くて?出品出来ずにいました(^^;
入荷は3年前ですが、手放すのが惜しく。
スイス・アルプス水晶はジュエリーのような神々しい輝きと気品があって、一度手にすると手放し難くなりますね。
こちらもスモーキークォーツなのですが、表面が再結晶したのか、ザラメのような手触りでキラキラと光ります。
柱面に亀裂が入っているように見えますが、レッジのパーテーションで、反対側では分岐が起きています。
クラスターの中央には立派なクローライトが。
苔のように陣取っていて、こんなに立派なクローライト単体の共生は珍しいと思います。
きれいな虹も入っています。
癒しのクローライトと高品質なアルプス水晶のクラスター。
シルバーグレイな大人っぽい落ち着いた雰囲気の水晶で、ヨーロピアンらしいかもしれません。
アルプス水晶はスイス産が多いと思いますが、こちらはフランス側のモンブラン産です。
Smoky Quarz(煙水晶)
66x44x27mm
247g
Mont Blanc, France
スモーキー・クォーツは和名が煙水晶でそのまんまなのですが、茶色をしているので水晶の中でもグラウンディングに適した石でもあります。古くから「悪霊払いの石」として有名で、邪気を寄せ付けず持ち主を護ります。マラウィやナミビアなどアフリカには良質なスモーキークォーツの産地があります。マラウィはエジリンの産地でスモーキークォーツと共生しているものもあります。
アメリカのヒーラーのJ・ドウ女史によると、スモーキークォーツは肉体に働きかける力がクリアクォーツよりも強く、エネルギーの影や不透明な部分に浸透しやすいとのことです。パワフルで明晰さを象徴しています。
アルプス山脈は実はヒマラヤ山脈と同時代の造山帯なので、今の大陸が完成する時に出来上がった古い地形だと思います。そのせいかヒマラヤ水晶とよく似た強い輝きと強い透明感、みずみずしさや陰気の強さなと、見分けがつかないほどよく似た石が発掘されることがあります。
繊細なバーコードの入り方や、再結晶のような表面。古い地形から生まれた水晶ならではの再成長のような印。ロシレムに似たヴィンテージ感や趣がありますね。
12月はクリスマスシーズンということで、街中のイルミネーションなど欧州テイストに溢れて来るからでしょうか。ようやくアルプス水晶を初お目見えです。
関係ない話ですが、インド・ヨーロッパ語族という区分けがありますが、どちらもアルプス・ヒマラヤ造山帯付近の民族になるんですよね。古い山地に古い民族が集うのか。文化も言葉も全く違いますが、厳格な階級社会や文化様式の精巧さなど共通点もよく見られます。
そういえば私は水晶に苦手意識があった頃、中でも透明度が高く陰の気が強いヒマラヤ水晶が一番手強かったのですが、アルプス水晶の出品に時間がかかったのもヒマラヤ水晶と似ているからかもしれません。両方とも人体への影響力が高い水晶のような気がします。