透明なブルーが美しいヘミモルファイト。
和名では異極鉱と呼ばれ、鉱物も美しいブルーを持つことで有名です。
ポイントはまるで星屑のようなインクルージョン
こちらはインクルージョンが波に揺られる微生物や天の川の星屑のような
絵画のように整って見えます。
とてもロマンチックで幻想的
儚げに見えますが硬度は5前後。
もろいわけではありません。
宇宙のような青だったり、海のような青だったり
鮮やかな蛍光ブルーは豊かなイメージをもたらしてくれます。
インクルージョンが金色なのがとてもファンタジック
美しいブルーと海底のような世界を堪能できます。
石なのにどこか石のようではない軽さがある特別なルースです。
Hemimorphite(異極鉱)
27x16x5mm
17ts./5.4g
インド(製造国)
ヘミモルファイトは亜鉛鉱山の酸化帯で発掘される二次鉱物で、18世紀まではカラミンという名称で、スミソナイトやハイドロジンサイトとを含む亜鉛鉱の二次産物に過ぎませんでした。19世紀の文学にはこの鉱物に関してカラミンという名前が使用されているため、混乱の原因にもなっているそうです。
原産地はベルギーやドイツに近いオーストリア、ポーランドや中国、タイ、アメリカ、メキシコやナミビアなど世界各地で産出されます。日本では神岡鉱山で多く産出されます。
和名の異極鉱は、この鉱物の結晶構造から成る呼び名で霜のような微細な結晶を持ち、先に発生した結晶を後から発生した結晶が支配する構造を指します。ロードクロサイトなどにも見られる構造です。
古来より悪霊退散の石として崇められていたそうです。世界的に産出されるため、透明度のないものは天然石の模造品に使われることもしばしばあるようです。
蛍光色のブルーを持つ貴重なヘミモルファイトは、高品質なものは透明度がありより一層鮮やかなブルーの輝きを見せます。海の深層水をそのまま閉じ込めたような透明感と清々しいブルーは、私たちが日常中々接することのできない色かもしれません。少し金色がかった星屑のようなインクルージョンが、シンプルなブルーのルースのアクセントとなっており、このインクルージョンが星屑や絵画のように見えるものをセレクトしています。
最近中国でヘミモルファイトが発掘されているようで、フローライトもブルーのものが出てきています。こちらも中国産の可能性があります。鉱物資源の豊富な中国大陸で産声を上げる新たな天然石たち。今のところブルーがきれいなものが多い印象です。いろんな世界で中国の存在感は今後ますます強くなって行くでしょう。もはや中国は私たちの知っている以前の中国ではありません。今の世界で最先端を行く国で、これからの時代で一番勢いのある国です。石の世界でも中国はますます気になる国で、まるで新たなメッセージを携えてやって来ているかのようです。