スクエアカットのイリスアゲート。
なだらかな丸みを帯びてカットされています。
イリスアゲートは結晶に光を当てると
虹のように七色に光るのが特徴ですが
こちらのイリスアゲートでそのような虹は確認できませんでした。
なので同じイリスアゲートでもこちらは
普通のアゲートの一種で特別なタイプではないと思いますが
透き通るような透明感と幾重にも重なったアゲートの
見事な帯状の結晶はそれだけで十分価値があると思います。
まるで人肌のようなベージュ色の半透明の結晶層をベースに
惑星の渦を想わせるようなゆったりと流れる幾重ものライン。
穏やかな色彩と細かく刻まれた結晶の渦は
とても神秘的でいつまでも眺めていたくなります。
こちらはラインの流れを乱すような要素がまったくなく
帯のラインの細かさも随一の美品です。
イリスアゲートは結晶の中で虹の光が見える石ですが
ならばイリスアゲート自体に光を生む結晶構造があって
それはまるでイリスアゲートが光そのものになれる石なのかもしれない
この石がどこか眩しい輝きを放つのも
光を受けて光り輝く石だからでしょう。
滑らかに研磨されており美しくカットされています。
鉱物名____Iris Agate
サイズ____32X25X06mm
重さ_____47.9cts./9.5
石の処理___天然無加工
原産国____アフリカ
アゲートはカルセドニーと兄弟のような鉱物で、岩石や砂礫の間の沈殿物から形成されます。フォッシル・シェルのような貝化石は貝の成分が他の成分と融合してアゲートを形成するように、アゲートは微生物などの媒介や他の成分の置換によって結晶化された鉱物でもあります。アゲートの強い守護力はさまざまな要素の融合や協力によって生まれて形成される鉱物だからからかもしれません。
イリスアゲートは虹色に輝く結晶を持っていることから、非常に珍しい希少石で熱烈なコレクターがいることでも有名です。「イリス」とは、ギリシャ神話に現れる虹の女神のことを指します。
どこか母親のようなやさしさを見せるイリスアゲート。カルセドニーのようなクリアな透明感を併せ持っているからかもしれません。アゲートはさまざまな成分が石化した鉱物で、鉱物の中でも准鉱物の扱いです。それはアゲートが生物の死骸やさまざまな有機体の結晶によって石化=アゲート化してできる鉱物だからでもあります。アゲートは過去の地球上の有機体の集積によって生まれた鉱物ともいえ、さまざまな情報=エネルギーが蓄積された石でもあります。
イリスアゲートは本来ならオパールのように遊色効果が見られるもので、オパールもまたアゲートのように有機体の結晶化によって生まれた鉱物です。イリスアゲートやオパールの遊色効果に私たちは眩暈を覚えるような感覚で強く引き込まれます。そこには微生物や鉱物たちの多くの生命の結晶が強いエネルギーとなってまばゆい光に昇華されるからでしょう。