バルチック・アンバーの原石です。
原石ですが表面は磨かれており、磨き原石です。
バルチック・アンバーとはヨーロッパの北の
バルト海沿岸で採れるアンバー(琥珀)のことで
バルチック・アンバーはシーアンバーの一大産地です。
アンバーは樹木の樹脂が地中で堆積してできた鉱物ですが
シー・アンバーは地中の土砂が海や湖に流れ込み
海中や水中で堆積した樹脂から生まれた琥珀です。
黄金に輝く琥珀の原石。
磨かれているので中がよく見え、光も反射し
キラキラとまばゆいばかりの輝きを見せます。
こちらはあまりにも透明感があるので
ブラックライトに当ててみたところ青く蛍光しました。
ドミニカ産のようにイエローなブルーアンバーでもあります。
琥珀は柔らかいので研磨しやすい天然石です。
こちらをさらに磨いてオンリーワンのルースに仕上げることも可能です。
鉱物名____BALTIC AMBER(琥珀)
サイズ____36×31×14mm
重さ_____23.6cts./4.7g
原産地____バルト海沿岸
琥珀は樹木の樹脂の堆積物から生まれた鉱物で、何万年何億年もの時を経て生まれるものです。なので琥珀の産地は原生林のような太古の樹林が生息している所が多く、そのような場所と琥珀を採掘できる産地は自然と限られて来ます。バルト海沿岸のラトビアは、シーアンバーの産地として有名でラトビアの名産でもあり、またシーアンバーの産地は他にあまり聞きません。キャラメルのような色や質感が特徴的で、それがバルチック・アンバーの最大の魅力でもあります。
シー・アンバーはその形成過程に海での時代を経ており、氷河やリアス式海岸の多いバルト海エリアは氷河の水が海へ流れ込むような地層の変動や形成があって、それによって陸地にあった琥珀成分が海へ流れ込んだのかもしれません。
バルト海はスカンジナビア半島とロシアの間にあり、ラトビアやリトアニア、エストニアと共にバルト三国と呼ばれています。ラトビアの首都リガはバルチック・アンバーの名産地で、この地方ではアンバーの民間療法が今でも信じられており、赤ん坊の歯が生える時の痛みを和らげるために、ベビーの首にアンバーのネックレスをする習慣があります。
北欧のような先進国でも石の力が広く認められ、痛みの緩和という医療目的に利用されているのは興味深いです。イギリスはハーブ療法の先進国でもあり、北欧には石や植物の力を信じ実践する伝統が今でも強く残っています。
透明度が高く、発色が明るいものほどうっとりするような輝きを放つため高価になります。
バルチックアンバーは海と陸のエネルギーで生れた樹木の記憶です。シー・アンバーの魅力は何といってもその甘い質感なのですが、その形成過程で土の中だけでなく水の中でも過ごしたということはこの鉱物をより一層深みのある魅力をもたらしている気がします。クリアな蜂蜜のような透明感と、バターのような不透明な成分が混じり合っているのが特徴で、その形成過程において水と土が混じり合ったシーアンバーならではかもしれません。
樹木のパワーと土のパワーと海のパワー。その三種が混じり合って長い間熟成された醸造酒のような鉱物です。琥珀は世界中で産出されますが、地域によってエネルギーが大きく異なります。バルチックアンバーは、琥珀の中でも明るすぎず暗すぎず、とてもバランスがよい感じがします。固さも久慈琥珀のように固くなく、熱帯のアンバーほど柔らかくもないです。ちょうどいい明るさと質感。とても親しみやすい石で見ていると気持ちが明るくなります。