有機的なフォルムを持つクリソコラ・マラカイト
まるで何かの生き物のような、身体の器官のような
彫刻のような面白さがあります。
洞窟の内部のようなクリソコラのモクモクとした結晶
その結晶の中身はマラカイトのグリーン放射状に結晶しているのがわかります。
クリソコラとマラカイトの共生がはっきりとわかる面白い鉱物標本です。
Chrysocolla Malachite(孔雀石)
84x53x41mm
172g
Lupoto Mine Lubumbashi Katanga (コンゴ)
・ゆうパックで送料無料
クリソコラは銅鉱床にマラカイトなどの他の鉱物を伴って産出される混合鉱物です。硬度が低いため、ターコイズのような強化処理が施されますが、クォーツが入ったものはその必要がないため、品質のグレードがアップします。特に宝石質の美しさを持つものはジェムシリカと呼ばれ高く評価されています。
クリソコラの名前の由来は、ギリシャ語で「金を繋ぐ石」という意味です。その名の通り、繁栄、幸運、仕事の成功を象徴する石とも言われます。これまでターコイズが担っていた役割の一部が、クリソコラに移って来ているとも言われています。
孔雀の羽根にその模様が似ていることから和名で「孔雀石」と呼ばれるマラカイト。ルースのデザインも強烈ですが、鉱物はもっと毒々しく、ブドウの房のような塊の結晶や大輪の弧を描くような結晶が見られます。鮮やかな色彩を持つため顔料(岩絵具)に古くから利用されています。水や汗に弱いため、水浄化は適しません。
古代エジプトではクレオパトラがマラカイトの粉末をアイシャドーに使っていたとか。クレオパトラのあの濃いアイシャドーはマラカイトのグリーンだったのですね。化粧の意味だけでなく、目の周りにマラカイトを付けることで洞察力を養うという意味もあったそうです。
クリソコラのブルーがとても鮮やかで雲状の結晶もユーモラスな一品。そのクリソコラは実はマラカイトのベールになっています。クリーミーに広がるクリソコラの下でマラカイトのサークル状の結晶も所々見られ。つまりクリソコラの雲状の結晶はマラカイトの放射状に広がる結晶によるもの。マラカイトをクリソコラが覆っているのですね。
アフリカのコンゴではベルベットマラカイトなど素晴らしいマラカイトが産出されています。クリソコラの宝石質の石であるジェムシリカは極めて女性性が強い石と言われていますが、この臓器の内部のようなクリソコラやマラカイトの結晶を見ると、これらの石も女性的な性質を持つ石なのかしらと思います。