大分県の尾平鉱山産のまりもクォーツ。
グリーンファントムだけでなく、インクルージョンが球状のまりものように結晶した非常に珍しいクローライト・イン・クォーツです。
茶色いアクチノライトと共生しています。
まりもが珍しいので、まりもが多い程希少だと思いますが、私はファントムの色や形の見事さ、水晶自体の美しさに魅かれ、まりもはオマケのような感じです。
森の妖精のような雰囲気。
クローライトのファントムの上に薄っすらと霧がかかったような幻想的な光景で、一般的なクローライト・イン・クォーツよりも神秘的な雰囲気があります。
薄っすらと白い霧のようなファントムが緑のお山の上にかかっているのも珍しいと思います。
こちらは水晶のエッジがとても鋭く硬質で、透明感も抜群。
ファントムはグリーンというより紺色のような青味を持っています。
虹も入っていて華やかです。
ファントムからまりもが育っている様子がうかがえ、木霊のような想像力が沸いて来ます。
少し青味のあるファントムが森のように幻想的です。
Green Phantom Quartz Crystal, Chlorite, Actinolite, Cookeite in Quartz (まりも水晶)
58x15x13mm
17g
大分県豊後大野市緒方町尾平鉱山産
水晶が成長していく過程で、地殻変動などの外的要因で一時的に成長が止まり、その上に粒子のようなクローライトやヘマタイト、気泡や水などが付着し、再度成長を始めたためクリアな水晶の内部で成長途中の面影が残っているのがファントムクォーツです。ゴーストクォーツとも呼ばれます。どちらも水晶の中で幻影が浮かび上がっているように見えることから名づけられました。
一度止まったものが再び成長を始める、またその過程が記録され見ることが出来るため、スピリチュアル的な意味を与えられることが多いクォーツです。
まりも水晶は、大分県尾平鉱山こうもり抗で産出されます。内部にファントム(山入り)と、「まりも」のような丸いCookeite(クーカイト)というリチウムを含む、緑泥石の一種が内包されています。(卸元解説)
まりもやグリーンファントムに注目しがちですが、霧のように厳かな水晶に心打たれます。産地の大分県の尾平鉱山は宮崎県との県境にあり、高千穂水晶を産出する祖母山の麓の鉱山です。ポケットは違うかもしれませんが、高千穂水晶と同じ産地でもあります。
高千穂水晶と言えば、天孫降臨神話のある高千穂町。ここで採れる水晶は国産では珍しく透明感とメタフィジックな要素を併せ持っています。尾平鉱山の水晶もまりもを有する幻想的な雰囲気があり、この辺りでとても神秘的でメッセージ性のある水晶が採れるのは、日本神話の伝説と無縁ではないのかもしれません。
グリーンファントムのまりも水晶は、森の精のようなクォーツ。縄文文化やポリネシア地方の植物信仰のような精霊が宿っているように見えてしまいます。まりものような霊魂をイメージさせるインクルージョンが入ったグリーンファントムクォーツは、精霊が宿るクォーツではないでしょうか。