初めて見た時から一目惚れしてしまったビオラン。
ブルー・ダイオプサイドです。
ロシアで産出されます。
青色のダイオプサイドが非常に珍しいため、ロシア国外へあまり出ない印象です。
ロシア産の石は今後は入手困難だと見込まれますので、ますます貴重になって行くのでしょうね。
こちらはアクセサリーサイズのビオラン
ありがたい定番カットのドロップ状。
砂のようにキラキラとした輝きが表面にあります。
砂糖菓子のような甘さのある石です。
Violane, Blue diopside (透輝石)
27x17x5mm
19.5cts./3.9g
ロシア・シベリア産
ダイオプサイドは白や緑、黒など成分によって異なる色を持ち、粒状に結晶し塊となって産出されます。ダイオプサイドは緑色のクロムダイオプサイドが有名ですが、ダイオプサイドにマンガンが加わったものがビオランです。紫色から青色まであります。紫色のビオランがViolet(菫色)からバイオレーン(Violen)と呼ばれルースなど装飾品の流通名になっているようです。紫色のビオランはイタリアが原産のようですが、ブルーのものはロシア産が主産地です。非常に珍しいレアアイテムです。
理性や知識を表す石と言われ、感情をなだめ理性的な思考を導くと言われています。古くは神経衰弱や大腸や消化器官の改善に用いられたといわれます。
エンジェライトやセラフィナイトのような天使系の石と近い印象を感じますが、まるでメロディが聞こえて来そうな響きは天使界のエネルギーですが、天使のラッパというより聖歌隊の歌声のような柔らかみのあるクリーミィな印象です。澄んだ青空のような澄み切ったブルーですが、砂糖菓子のようにキラキラと光る白いラメのような輝きが甘さを加えています。珍しい鉱物の宝庫であるロシア。独特の神秘的な輝きを持つ石が見受けられます。
ロシアンレムリアンが産出する南ウラル山脈には、ブルーエンジェルの伝説があります。ビオランはシベリア産なので遠く離れていますが、青い女神の伝説と儚げなブルーのビオランは、寒く閉ざされたロシアの嘆きのようで、ロシアにはいつも言い知れぬ悲しみや哀しみを感じます。