アウイン、アウナイトとも呼ばれる藍方石の原石です。
結晶が見られるので鉱物標本でもあります。
アウインは方ソーダ石グループの一つである準長石で
ソーダライト、ラズライトのお仲間です。
ラピスラズリの主成分でもあります。
ソーダライトやラピスラズリが生産されるパキスタンで産出されるアウインは
ソーダライトとして流通しているものもあります。
瑠璃色の高品質なものは宝石として加工され
大変高い人気を誇っています。
こちらもソーダライトともラピスラズリとも一味違う青味が美しいです。
裏側には長石由来の白いムーンストーンのような結晶が見えます。
鉱物名___Hauyne, Hauynite(藍方石)
サイズ___36x26x8mm
重さ____90.4g
石の処理__天然無処理
原産地___Badakhshan(アフガニスタン)
カットして研磨すると美しい透明感のある宝石に生まれ変わるアウイン。透明感のあるラピスラズリと言った感じでしょうか。宝石質のものはドイツでした産出されず、その美しさと希少性のため、非常に高価で取引されています。ソーダライトに属し、単体での発掘が非常に稀なため、同じ重量のダイヤモンドよりも高価になることもあるとか。
パキスタン産のアウインはまだ発見されて新しく、ソーダライトやラピスラズリの産地ですので以前からアウインの存在も推測されていました。アフガナイトやノゼアンなど他にも青い石がたくだん排出する地域のため、まだ混乱があるようですが、近年この地域から続々と宝石質の青い石が生まれているということです。
青い石の原石にはとても魅かれるものがあります。アマゾナイトやアパタイトなどブルーグリーン系のものから、ソーダライトやアウインなどディープブルー系のものまで、ジュエリーやルースで見る機会が多いかもしれませんが、原石にはその石の生まれたての表情を見ることができます。アウインのように長石など他の鉱物の母岩と共生していることもあり、鉱物たちが仲良く地中で一緒になっていたことを知ることが出来るのも原石や鉱物標本の面白さだと思います。