ジャスパーオパールという聞きなれない珍しい石ですが
トルコ産の石です。
ジャスパーにオパールが浸食して凝固したもの。
ブラウン部分の左下の角が半透明になっています。
白や青い部分がジャスパー、ブラウンの部分がオパールなのかもしれませんが
ジャスパーのコモンオパールのような白も
オパールの浸食によって生まれたものかもしれません。
またブルーの成分もジャスパーのインクルージョンが
オパールの浸食によって生クリームをかき混ぜたように石化したのかも。
こちらの石のクリィーミーなデザインは
鉱物同士の浸食の軌跡であるのがよくわかります。
互いに混ざり合うことによって生まれた独特のハーモニー。
デニムっぽいイメージが面白いです。
こちらはトルコの天然石の専門店からお譲り頂きました。
トルコで発掘され現地で加工されたものですので
通常より仕入れ値が高くなっております。
滑らかに研磨されカットされています。
おにぎりのような立体感です。
オパールなので軽くツルツルしています。
ブラウン部分はキャラメル色をしていて裏側のサイドは一部欠があります。
鉱物名____Jasper Opal
サイズ____26×20x7mm
重さ_____21cts./4.2g
石の処理___天然無処理
原産地____Bilecik(トルコ)
オパールとカルセドニーのコンビは両方とも半透明のよく似た性質を持つので珍しくないですが、オパールとジャスパーのコンビは珍しく、特定の地域や稀に発生するぐらいで、鉱物としてまとまって産出するものではないようです。オパールもジャスパーも共に世界中でたくさん産出されますが、両方が浸食しあって一つの鉱物として産出されるのは珍しいのかもしれません。
トルコはアゲートなども特殊な石が採れる地域で、ジャスパーに関してもオパール化していたり、珍しい石が生まれます。地殻活動が盛んな地域で、カッパドキアのような巨大岩石群は有名です。トルコ石はトルコでは採れませんが、この地域のアラブ諸国では古よりたくさんの鉱物が産出され、そのおかげもあって古代文明の中心地となりました。トルコは現代でも他の地域では見られないマニアックな石が生まれるエリアでもあります。
トルコ産のアゲートはとてもアーティスティックなものが多く、こちらのジャスパーオパールも例外ではありません。ボツワナアゲートやピクチャージャスパーなどカテゴリライズされていのですが、ローカル色の強い見たこともないアゲートやジャスパーが流通しています。その多くは西洋での高い人気のためヨーロッパに流れてしまい、極東まで流れて来ることはほとんどありません。アフリカ産やメキシコ産など世界各地のアゲートやジャスパーがインドや中国などの加工地を経由して大量に日本にやって来ますが、トルコ産の天然石のようにローカルで加工されそのまま近隣諸国へ輸出される石もあるため、天然石ブームの日本でもまだまだ知らない石がたくさんあり、そのような石との出会いはマニアほど嬉しいものです。
こちらはトルコの専門店から特別にお譲り頂いたもので、発掘も加工もすべてトルコで行われた貴重なローカル石になります。産地のビレジクはイスタンブールに近い山間の地域で、乾いた大地と渓谷が多いトルコでは鉱山資源が多く、天然石の生産や流通がとても盛んです。