ペルーの中央部にあるチンチャイコチャ湖という難しい名前の湖の西側で採れるクォーツです。
この地域の鉱山はパイライト入りのクォーツが採れるようで
ロードクロサイトにもシリカ化したものにはパイライトが入っていたり
ゴールドのパイライトが入っていると、ちょっとゴージャスな感じになるのが嬉しいですよね。
こちらも根元の部分にパイライトがはっきり入っているのが見えます。
グリーンはクローライトなのでしょうか?
クラスター部分にも黒い付着が見られます。
すくっと伸びたきれいなポイントとクラスター
涅槃仏のように長いポイントは横に伸びているクラスターです。
大きなポイントが二本残っていて、もう一本は途中で折れ、そこからまた小さなポイントが成長しています。
撮影時には気づきませんでしたが、ポイントの柱が重なっている部分には虹が出ており、ピンクとブルーの虹が濃く入っています。
Clear Quartz, Rock Crystal(水晶、クリスタル)
55x33x22mm
15.7g
Huaron, Pasco, Peru
鉱物的にも俗称にも様々な呼び名がある水晶。鉱物的には石英類(Quartz)として、その中でも透明な水晶をクリスタル(Rock crystal)、クリア・クォーツと呼んで分けられています。パワーを強化し、チャージし、エネルギーを安定させ調和させる力があります。鉱物の代表的な存在で、すべての鉱物やエネルギー体に働きかける力があります。
水晶はその昔、本当に水が鉱物になったものだと考えられていました。水晶は珪素が結晶した鉱物で、様々な鉱物を内包し、付着したものが産出されます。水晶自体も石英の一種として様々な鉱物に浸透し多くの石に輝きや潤い、強度を与えます。それはまるで水のように自由自在な浸透力のため、水晶の性質は極めて水の性質と近いものがあり、昔の人が水が石になったものと考えても不思議ではありませんし、ある意味その通りではないかとも思います。
こちらは秋の入荷でたまたま気に入った水晶がペルー産だったのですが、ペルーのこの地域の産地のクォーツやロードクロサイトなどもたくさん入荷しており、ちょうど調べていた所で不思議な縁を感じます。こちらはリマ周辺のエリアですが、南東部にはインカ帝国の遺跡で有名なマチュピチュやクスコがあります。インカ帝国はエクアドルからチリまで支配しており、リマ周辺の北部も「インカロード」と呼ばれる交易の歴史があり、鉱物資源も豊富なようです。
インカ帝国の歴史が13世紀頃で、古代文明のような響きがするのに、意外と最近だったことは少し驚きました。古いのはアンデス文明で、紀元前にリマ周辺で土器の文明があったようですが、日本はちょうど縄文時代。この地域の人種もベーリング海峡を渡って来たモンゴロイドで、日本人と同じルーツを持ち先住民族は私たちとよく似ています。ネイティブアメリカンも同じ歴史がありそうですが、私たちと共通したルーツを持ち、地球の反対側で兄弟がいるような不思議な感覚。地震など地殻変動も呼応し、海を挟んで響き合っています。