ザンビアから大きなアメジストのクラスターが発掘されました。
アフリカ産のアメジストは小さいものが多く、こんな大きなアメジストのクラスターは驚きです。
しかもポイントがジェネレータータイプ。
内モンゴルやダルネゴルスクの水晶のようにシリウスのエリアで多いのです。
ザンビアでもこんな大きな水晶として出て来たのは、この地域にシリウスのエネルギーを感じていた私の直感を確かなものにしてくれました。
水晶の剝離面がザクザクと刻まれた立派なキー。
ファセットはスノーキャップアメジストのようにクォーツが結晶していて、キラキラとドゥルージーに。
また、それによって網目のような模様が出来上がっています。
まるで植物のような趣があるのは、シリウスらしい特徴。
柱面もデジタルなグリフがあり、ファセットはザラザラ、ボディは艶があって、存在感のあるクラスターです。
Amethyst (紫水晶)
103x91x44mm
351g
Kariba Mine, Zimba District, Southern Province, Zambia
タンザニアやケニアのアフリカ東部の大地溝帯では、近年とても興味深い水晶が発掘されています。タンザニアでは、モンドクォーツ、ケニアではシリウスアメジストのような、独特の進化を遂げているような水晶体です。
アフリカではモンドクォーツやザンビアのホワイトクォーツ以外にクリアクォーツの情報があまりないですが、アメジストはナミビアやザンビアなど他の地域でも比較的高品質のものが採れるようです。
アフリカのアメジストは小さい物が多く、ケニアのシリウスアメジストのような大きな水晶はとても珍しいです。また、クラスターのように横に並ぶのではなく、縦に螺旋状に成長するのも独特です。そのため成長の方向がねじれてグィンデルになっており、覆われるようにエレスチャル化したりします。アフリカの水晶には目が離せません。
ケニア産のシリウスアメジストも大きなものがありますが、遠く離れたザンビアで大きなアメジストの登場には驚きました。産地はザンビアの南端で、ほぼジンバブエとの国境沿いです。ジンバブエは高品質なセプターアメジストが採れますが、ジュエリーのように小さいサイズ。アフリカの内奥で大きなサイズのアメジストのクラスターが採れるのは心底驚きました。
ザンビアはホワイトクォーツやシトリンなど比較的水晶に恵まれた産地なので、アメジストも眠っているのでしょう。クラスターの回転の仕方にシリウスアメジストの螺旋状に近い物を感じます。またザンビアシトリンのクラスターも渦巻状のものがあるので、この地域の特徴なのかもしれません。
南アのスピリットクォーツのクラスターも、横と縦に増殖してる傾向があって、うねりのようなものがある気がします。
新しい石が出て来ると、新しい概念の登場にワクワクしますね。時代の変化の先取りとして石は出て来ることが多く、時代の息吹を感じます。